2009年 03月 16日
オレ!
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フラメンコというものは。
一見、情熱にまかせて、歌や踊りが繰り広げられているようにみえるのですが。
実は。
観れば観るほど。
知れば知るほど。
楽しみ方が変わっていくのです。
芸とはそういうものなのかもしれませんが。
フラメンコは。
とかく舞踊が注目されがちですが。
歌、ギター、踊り。
それぞれにお楽しみポイントがいろいろあって。
さらにそのコンビネーションもいろいろあって。
そこから発されるメッセージがわかるようになると。
さらに楽しくみることができるのです。
アーティストのフラメンコの解釈の仕方によって変わったり。
もともと各曲の持つ歴史的な背景が反映されていたり。
見所を沢山秘めたものなのです。
フラメンコライブを観にきていただいた方々から。
質問をいろいろといただきます。
楽しみ方は自由だと思います。
感じるがままに楽しんでいただければ良いのです。
でも。初めて生のフラメンコをご覧になる方の中には。
おや?これは?と思われることがあるようです。
フラメンコライブには。
フラメンコ愛好家の方々も足を運んでくださいます。
そんな方々が時折「オレ!」「ビエン!」などと。
掛声をかけてくださることがあります。
すると。
初めて生のフラメンコをご覧になった方は。
「いったい何が起きてるの?」と。
不思議に思われるとのこと。
今日は。
その掛け声。(スペイン語で「Jaleo、ハレオ」といいます)
ハレオについて少しお話します。
ハレオの中でもっとも良く使われる言葉。
「オレ!¡óle!」
語源はイスラム教のアラーといわれています。
現在オレ!を掛け声をかける時、宗教的な意味合いはありません。
どういうときにかけることが多いか、というと。
「いいぞ」「がんばれ」「そうだ!」といった時など。
自分の中で何か強く感じた時にかけることが多いです。
面白いのは。
歌舞伎の掛け声のように。
かけるタイミングがなかなか難しく。
その掛け方でも、その人のフラメンコ観が垣間見ることができるのです。
同じタイミングで掛けた人と、思わずその後顔を見合わせるときもあったり。
観客同士のコミュニケーションのきっかけにまで発展することも。
オレ!の他にも。
「ビエン! bien(いいね!)」
「エソ エ! eso es(そうだ!)」
*アンダルシアでは「s」の発音を抜かすことがあります
「トマ! toma(それいけ!)」
などなど、まだまだ他にも沢山あります。
タイミングが難しい、と書きましたが。
はじめは自分が感じたところで掛けるのが良いと思います。
もちろん共演者同士でも掛けるのですが。
お客様から掛けていただくと。
自分たちのオモイが届いたような気がして。
さらに熱く応えよう、とアーティストたちも奮起します。
スペインでフラメンコをみていて。
このハレオの掛かり方ひとつだけでも。
公演の盛り上がり方がずいぶんと変わるのを何度も目にしました。
観客は正直です。
ぽーんと。あったかい気持ちを投げ出してくれるとき。
まったく興味を示さず。拍手すらパラパラの時。
本当に気に入らないときは。
途中で席を立つ観客も少なくありませんでした。
その代わり。
気に入ったときの盛り上がり方は異様なほどです。
ハレオの波がドーンと来たとき。
会場全体が一つになる感覚。
観客としてそこにいただけなのに。
その空間を、時間をそこで共有できたことが。
あぁ幸せだ!生きていて良かった!、とさえ思えるのです。
その瞬間を味わうために。
フラメンコをやめられない、という人にも多く出会いました。
わたしもその一人です。
的確な表現ではないかもしれませんが。
中毒性があるのかもしれません。
もっと。すごい瞬間があるのでは。と期待が高まるのです。
一流のアーティストのライブで必ず起きるとも限りません。
観客にフラメンコ愛好家が多いから、というわけでもないと思います。
それよりも皆の気持ちが少しずつあたたまり、一つになる。
そういったことが共通していた気がします。
そうそう起こることではありません。
3年の間、小さなライブから大きな劇場まで。
100公演以上は観てきましたが。
そういった体験ができた公演は決して多くはありません。
もちろん、自分の観客としてのコンディションが良くなかった日もあったと思います。
そんなことを考えると。自分が会場に足を運ぶときから。
ライブというのは始まっていたような気がします。
どんなに小さなライブでも。
いつもより少し、お出かけを意識した格好で出かけるのが。
わたしは好きでした。
ハレオともう一つ。
良く聞かれる拍手(パルマと呼ばれます)については。
また次回お話したいと思います。
ハレオってどんな風にかけているんだろう?という方。
これは共演者同士でかけあっている映像です。
こちらをどうぞ。
踊り手はわたしの先生でもあったアンドレス・ペーニャとピラール・オガジャです。
後ろにいるギターや歌い手がどんな風ハレオをかけているか。
耳をすませて聞いてみてください!
写真は。
SevillaのFeriaと呼ばれる春祭りの写真です。
日本でいう浴衣で夏祭り、というような感じですが。
また次回、パルマのお話と一緒に少しお話します。
ここにはパルマの名手(迷手?)が沢山いましたよ!
一見、情熱にまかせて、歌や踊りが繰り広げられているようにみえるのですが。
実は。
観れば観るほど。
知れば知るほど。
楽しみ方が変わっていくのです。
芸とはそういうものなのかもしれませんが。
フラメンコは。
とかく舞踊が注目されがちですが。
歌、ギター、踊り。
それぞれにお楽しみポイントがいろいろあって。
さらにそのコンビネーションもいろいろあって。
そこから発されるメッセージがわかるようになると。
さらに楽しくみることができるのです。
アーティストのフラメンコの解釈の仕方によって変わったり。
もともと各曲の持つ歴史的な背景が反映されていたり。
見所を沢山秘めたものなのです。
フラメンコライブを観にきていただいた方々から。
質問をいろいろといただきます。
楽しみ方は自由だと思います。
感じるがままに楽しんでいただければ良いのです。
でも。初めて生のフラメンコをご覧になる方の中には。
おや?これは?と思われることがあるようです。
フラメンコライブには。
フラメンコ愛好家の方々も足を運んでくださいます。
そんな方々が時折「オレ!」「ビエン!」などと。
掛声をかけてくださることがあります。
すると。
初めて生のフラメンコをご覧になった方は。
「いったい何が起きてるの?」と。
不思議に思われるとのこと。
今日は。
その掛け声。(スペイン語で「Jaleo、ハレオ」といいます)
ハレオについて少しお話します。
ハレオの中でもっとも良く使われる言葉。
「オレ!¡óle!」
語源はイスラム教のアラーといわれています。
現在オレ!を掛け声をかける時、宗教的な意味合いはありません。
どういうときにかけることが多いか、というと。
「いいぞ」「がんばれ」「そうだ!」といった時など。
自分の中で何か強く感じた時にかけることが多いです。
面白いのは。
歌舞伎の掛け声のように。
かけるタイミングがなかなか難しく。
その掛け方でも、その人のフラメンコ観が垣間見ることができるのです。
同じタイミングで掛けた人と、思わずその後顔を見合わせるときもあったり。
観客同士のコミュニケーションのきっかけにまで発展することも。
オレ!の他にも。
「ビエン! bien(いいね!)」
「エソ エ! eso es(そうだ!)」
*アンダルシアでは「s」の発音を抜かすことがあります
「トマ! toma(それいけ!)」
などなど、まだまだ他にも沢山あります。
タイミングが難しい、と書きましたが。
はじめは自分が感じたところで掛けるのが良いと思います。
もちろん共演者同士でも掛けるのですが。
お客様から掛けていただくと。
自分たちのオモイが届いたような気がして。
さらに熱く応えよう、とアーティストたちも奮起します。
スペインでフラメンコをみていて。
このハレオの掛かり方ひとつだけでも。
公演の盛り上がり方がずいぶんと変わるのを何度も目にしました。
観客は正直です。
ぽーんと。あったかい気持ちを投げ出してくれるとき。
まったく興味を示さず。拍手すらパラパラの時。
本当に気に入らないときは。
途中で席を立つ観客も少なくありませんでした。
その代わり。
気に入ったときの盛り上がり方は異様なほどです。
ハレオの波がドーンと来たとき。
会場全体が一つになる感覚。
観客としてそこにいただけなのに。
その空間を、時間をそこで共有できたことが。
あぁ幸せだ!生きていて良かった!、とさえ思えるのです。
その瞬間を味わうために。
フラメンコをやめられない、という人にも多く出会いました。
わたしもその一人です。
的確な表現ではないかもしれませんが。
中毒性があるのかもしれません。
もっと。すごい瞬間があるのでは。と期待が高まるのです。
一流のアーティストのライブで必ず起きるとも限りません。
観客にフラメンコ愛好家が多いから、というわけでもないと思います。
それよりも皆の気持ちが少しずつあたたまり、一つになる。
そういったことが共通していた気がします。
そうそう起こることではありません。
3年の間、小さなライブから大きな劇場まで。
100公演以上は観てきましたが。
そういった体験ができた公演は決して多くはありません。
もちろん、自分の観客としてのコンディションが良くなかった日もあったと思います。
そんなことを考えると。自分が会場に足を運ぶときから。
ライブというのは始まっていたような気がします。
どんなに小さなライブでも。
いつもより少し、お出かけを意識した格好で出かけるのが。
わたしは好きでした。
ハレオともう一つ。
良く聞かれる拍手(パルマと呼ばれます)については。
また次回お話したいと思います。
ハレオってどんな風にかけているんだろう?という方。
これは共演者同士でかけあっている映像です。
こちらをどうぞ。
踊り手はわたしの先生でもあったアンドレス・ペーニャとピラール・オガジャです。
後ろにいるギターや歌い手がどんな風ハレオをかけているか。
耳をすませて聞いてみてください!
写真は。
SevillaのFeriaと呼ばれる春祭りの写真です。
日本でいう浴衣で夏祭り、というような感じですが。
また次回、パルマのお話と一緒に少しお話します。
ここにはパルマの名手(迷手?)が沢山いましたよ!
by serranita
| 2009-03-16 14:53
| フラメンコのお話